【初心者向け】株で投資先を探す時に参考になる指標【ROEとROAを理解しよう】
「株を始めてみたけど、どの企業の株を買えばいいのか分からないなあ。参考になる指標ってあるんだろうか?」
本記事ではこのような疑問にお答えします。
株式投資において参考にすべき指標はいくつかあるのですが、本記事では会社の収益性を測る指標であるROEとROAについて解説していきます。
この記事の内容
- ROEとは?
- ROAとは?
- ROEとROAを分析するときの注意事項
株で投資先を探す時に参考になる指標はROEとROA
初心者にとっては、株式関連の言葉ってよく分からないものばかりで混乱しがちですが、最初は全て理解する必要はありません。
ROEとは?
ROEとは純資産利益率のこと。
ROEの計算式
ただこういった計算式を出されても初心者には難しいと思いますので、簡単な例をあげて説明しましょう。
例:1000円で売れる商品を販売しているA社とB社があり、それぞれ10個の商品を流通させたとします。
- A社:商品を作るための原材料の仕入れを300円で行った
- B社:商品を作るための原材料の仕入れを400円で行った
⇨ROEは3000 ÷ 7000 × 100で42%になります。
⇨ROEは6000 ÷ 4000 × 100で15%になります。
これらはあくまでも例なので、数字だけ参考にしてもらえればと思いますが、A社の方がB社よりも効率的に利益をだしていることが分かると思います。
つまり、どれだけのお金を使って、どれくらいの利益をあげているのかを知るために使う指標がROEということです。
ROEが高いほど自己資本を効率的に運用できているといえるので、投資先に選ぶならROEが高い企業を選択するのが良いでしょう。
ROAとは?
ROAとは総資産利益率のことです。
ROAの計算式
先ほどのROEの『自己資本』の部分が『総資産』に変わったものと理解してください。
総資産とは自己資本と負債を含めた全ての資産ということなので、当然計算式の分母はROEよりもROAの方が大きくなります。
一般的には5%を超えていると良いと言われますが、これも先ほどと同様に同業他社との比較が必要ですね。ROAを高くする方法としては収益性を上げることだけではなく、分母である総資産を減らすのもひとつの方法です。
ROAを理解することで、総資産をいかに効率的に運用できているかを判断できるので、ココもしっかり理解しておきましょう。
ROEとROAを分析するときの注意事項
ROEとROAを分析するときに、同業他社との比較も必要だと説明してきましたが、それだけでは不十分なケースがあります。
冷静に考えると分かるのですが、会社というものは初期投資で赤字から始まり、徐々に黒字になっていくものです。
例えば最新設備を備えた工場を新設したすると、工場がフル稼働するまで先行投資期間が続くために純利益は減少しますよね。負債が増えた分、総資産が増えます。
ROEやROAが高い企業が注目されがちですが、企業を細かく分析して、なぜROEやROAが低くなっているのかその理由まで分析することが大切です。
そこまで分析している人はそんなにいないので、ココを抑えておくと長期投資においてかなり有利になりますよ。
こういう思考ができるようになれば優秀な長期投資家の仲間入りです。
まとめ
本記事では会社の収益性を測る指標であるROEとROAについて解説しました。
今回紹介したROEとROAはもちろん大切ですが、PERやPBRといった初心者には必須の指標もあるので、総合的に判断して投資先を選んでいきたいですね。
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